リューネブルクの塩豚

リューネブルク

塩の精製で有名になったリューネブルク。この町のシンボルがイノシシだと聞いたら、多くの人は信じられないかもしれない。しかし市庁舎の内に入るとその証拠が残っている。市庁舎の内部を見学するには、ガイドツアーに参加するしかないが、なぜリューネブルクは塩田を発見することができたのか、そのルーツが隠されている。

800 年以上前、リューネブルクはまだ町ではなく、森と沼地に過ぎなかった。ある日、猟師がイノシシを追いかけた時、イノシシはゴロゴロと泥の中を転がり、乾いた場所に横になって寝てしまった。太陽が雌イノシシを暖かく照らすと、黒褐色の剛毛に美しい白い粒が形成されていた。猟師は驚いて雌イノシシを仕留めた。そして、雌イノシシをゆっくりと観察してみると、剛毛に結晶化したのは良質で純粋な塩であることがわかった。猟師が土の表面を掘り進めると、岩と赤い粘土から塩泉が湧き出る場所を見つけた。こうして発見された塩はこの土地を有名にし、豊かな町へと発展させた。

こうして後に名を馳せることになるリューネブルクの製塩が開始されたのだ。塩の発見に一役買ったイノシシは食べられることなく、リューネブルクの永遠の記念碑として、その足と肩の骨はガラスケースに入れられ市庁舎に保管されることとなった。このイノシシは、リューネブルクのザルツザウ(Salzsau:塩豚)と呼ばれるようになった。

市庁舎の天井から吊るされた塩イノシシ

参考:

sagen.at, “DIE LÜNEBURGER SALZSAU“, https://www.sagen.at/texte/sagen/deutschland/niedersachsen/bengen/lueneburgersalzsau.html

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