エッセン

エッセン大聖堂 宝物庫

エッセン宝物庫(筆者撮影)大聖堂の宝庫は、9世紀に設立され、1803年に世俗化されるまで存在していたエッセンの元女性修道院の宝庫に由来する。その後、教会の宝庫は、修道院に属していた聖ヨハンバプテストの教区教会の所有物となっている。第二次世界...
メーアスブルク

ダゴベルト1世とドイツ最古の城

湖面は、朝の光を受けてゆっくりと色を変えていく。ボーデン湖(コンスタンツ湖)のほとりに佇むメーアスブルクの町は、まるで水とともに呼吸しているかのようだ。石と木で組まれた家々が段丘に重なり、その上に古城が静かに影を落とす。対岸のコンスタンツへ...
アーヘン

世界を変えたパレルモの皇帝 |フリードリッヒ2世

エルサレムを無血開城した皇帝1215年7月25日、アーヘン。この日、アーヘン大聖堂のパラティーノ礼拝堂でマインツ大司教によってローマ王に戴冠されたフリードリッヒ2世にとって、これは3度目の王位継承の儀式であった。赤髭王ことフリードリッヒ・バ...
クレーフェ

古代ローマを夢見た皇帝 | オットー3世

オットー3世の生涯とオットー朝の断絶ドイツ北西部の平野に朝の光が差し込むと、クレーフェの町は静かに目覚める。赤茶色の屋根と尖塔、細い石畳の通りが、霧に包まれた緑の森を背景に浮かび上がる。西の森、ケテルヴァルト(Ketelwald)はかつての...
ドイツ周辺地域

シャルルの3つの敗北 | ブルゴーニュ公国の消滅

葡萄の葉が黄金色に染まる秋、ブルゴーニュの村々は収穫の喜びに沸き立つ。ヴォーヌ・ロマネからジュヴレ・シャンベルタンへと続くグラン・クリュ街道を辿れば、点在する古城の塔が空を突き、かつてこの地を支配した公爵たちの威厳を今に伝える。道沿いに広が...
ドイツ周辺地域

世界を変えた結婚 |ハプスブルク家の二重結婚

1495年、マクシミリアン1世は、まだ幼さの残る自らの子どもたちを、遠くイベリアの王家へと差し出した。それは単なる婚姻ではなかった。血と王冠、そして未来そのものを賭けた壮大な一手だった。数十年後、その賭けは思いもよらぬ形で結実し、一人の若者...
ドイツ周辺地域

シュタウフェン朝の終焉 |マンフレーディー

フリードリッヒ2世の次男マンフレーディーの最後フリードリッヒ2世――その名は、祖父フリードリッヒ1世の威光を受け継ぎながらも、まったく異なる光を放つ皇帝として歴史に刻まれている。第六回十字軍では剣を抜くことなくエルサレムを開城させたこの男は...
フランクフルト

フランクフルトの頭蓋骨

マイン川の流れに沿って歩くと、フランクフルト・アム・マインという都市が、単なる金融の中心ではないことに気づかされる。ガラス張りの高層ビル群のあいだから、ふと中世の面影を残す建物や教会の塔が顔を覗かせ、街全体がまるで幾重にも重ねられた時間の層...
デュッセルドルフ

ウォリンゲンの戦い | デュッセルドルフ市の誕生

ライン川沿いに広がるデュッセルドルフ旧市街は、整然と修復された歴史的建造物と、途切れることのない人の流れとが心地よく溶け合う場所だ。石造りの教会や市庁舎の重厚な外観の合間に、レストランやビアホールが軒を連ね、昼間からグラスを傾ける人々の賑わ...
ドイツ周辺地域

バレンタインのポグロム | シュトラスブールのユダヤ人大量殺戮

フランスとの国境に近いシュトラスブールの旧市街は、石畳の路地や中世の建築が色濃く残り、運河沿いの家々は歴史の重みを物語る。観光客がカフェのテラスで日差しを楽しむ一方、街角の小さな碑や案内板は、この街が何世紀にもわたり数々の試練を経験してきた...
カッセル

【ドイツの歴史】売られたヘッセン兵

カッセルの中心に広がるフリードリッヒ広場に立つと、整然とした空間の中に、ひときわ存在感を放つ騎馬像が目に入る。ゆるやかに広がる広場の軸線の中で、その像は都市の秩序と権威を象徴するかのように据えられている。像の台座に刻まれた名は、ヘッセン=カ...
マールブルク

【ドイツの歴史】ルターを悩ませた難問

ヘッセンの町を歩いていると、宗教改革という巨大な歴史のうねりが、決して抽象的な理念ではなく、具体的な人間の選択と欲望の積み重ねであったことに気づかされる。たとえばマールブルクの丘に建つ大学――石造りの建物と静かな中庭を持つこの場所は、学問と...
デュッセルドルフ

デュッセルドルフ市立博物館

デュッセルドルフ市立博物館は、ライン川の近くに位置する。それほど大きくない博物館だが、デュッセルドルフの歴史がよくわかるように展示内容が考えられている。
ゴータ

黒羊と噛まれた公爵

テューリンゲンの森の北縁、ゆるやかな丘陵が続くあたりに足を踏み入れると、風景は次第に静けさを帯びていく。ゴータ(Gotha)から南へ少し進んだフリードリヒローダ(Friedrichroda)は、いまでは保養地として知られる穏やかな町だが、そ...
ベルリン

王になった《猫背のフリッツ》| フリードリッヒ1世

ベルリン西部、静かな住宅街と大通りが交差する一角に、シャルロッテンブルク宮殿は優雅な姿を見せている。整えられた庭園を抜け、観光客の流れに逆らうように南西の角へと歩くと、一体の彫像が視界に入る。シャルロッテンブルク(Source:wikipe...
ミュンヘン

【ドイツの歴史】聖夜の大殺戮 | 《ゼンドリングの殺戮の聖夜》

ミュンヘン、ゼンドリングにある鍛冶屋像ミュンヘンの中心地、マリエン広場。ここから南西に3キロほどのところにある男の銅像が建てられている。この銅像は18世紀にミュンヘンで起こったある大虐殺事件で英雄的な行動をとったとされ、記念碑を建立された人...
バイロイト

バイロイト城の白い女

深い森の吐息が、バイロイトの街を包み込む。かつて辺境伯たちが華麗な宮廷文化を花開かせたこの地には、今もなおバロックの残り香が漂い、石造りの街路は往時の栄華を静かに語りかけてくる。バイロイト音楽祭の熱狂が去った後の静寂の中で、歴史の闇に溶け込...
デュッセルドルフ

焼け落ちたデュッセルドルフ城

ライン川沿いに広がるデュッセルドルフ旧市街。ライン川沿いには多数のレストランが立ち並び、天気のいい日にはプロミナードで多くの人が散歩を楽しんでいる。この辺りにかつてはデュッセルドルフにも城が聳えていた。城はベルク伯爵の平城として1260年に...
ツェレ

孤独な王妃と野心家の医師 |キャロライン・マティルデと医師ストゥルエンゼー

ツェレにある聖マリエン教会。ここにはデンマーク女王キャロライン・マティルデが眠っている。彼女はデンマーク兼ノルウェー王であるクリスティアン7世にわずか15歳で嫁いだ。宮廷で退屈な生活を送っていた彼女は、夫の主治医であるストゥルエンゼーに惹かれるようになるが・・・野心家の医師に恋した彼女の運命は?
ナウムブルク

ナウムブルクのウタ | ゴシック芸術の傑作

ナウムブルク大聖堂に飾られた2体の像。マイセン辺境伯エッケハルト2世とその妻、ウタ・フォン・バレンシュテッドがモデルだ。《薔薇の名前》を表したウンベルト・エーコも絶賛したウタの像は、やがてドイツ人女性の模範と言われるようになるのだが・・・ディズニーの《白雪姫》にもそのモチーフが使われたウタの像に迫る。